つまらん夜はもうやめた

昼休みにオリンピックで買った男性用の形状記憶シャツを駅のトイレで羽織ってからダッシュで駆け込んだ新宿ロフトでSHINJUKU LOFT 40TH ANNIVERSARY 大森靖子緊急自主企画●スプリング!センセーション!~生kill the time 4 loft~を観た。大森さんをはじめて見たのは竹山ロックンロールのライブイベントで、その時は「椎名林檎フォロワーだなあ」くらいにしか思っていなかったけど、実際は銀杏BOYZフォロワーだったし、今までの女性ミュージシャンに感じていた微かな違和感や嫉妬は全部ブチ壊してくれた彼女はその日やっぱり耳障りなノイズを纏って、誰より似合う新宿の街で、神様みたいな、隣の隣の席の話した事のないギャルみたいなずっと好きな友達みたいな、そういう美しさと汚さを抱き締めるみたいにして立っていた。


生kill the time 4 you、、♡
ミッドナイト清純異性交遊
イミテーションガール
きゅるきゅる
新宿

愛してる.com
絶対彼女
子供じゃないもん17

Over The Party
コーヒータイム
お茶碗
あたし天使の堪忍袋
呪いは水色
少女漫画少年漫画

マジックミラー
TOKYO BLACK HOLE
音楽を捨てよ、そして音楽へ

自分のブログを読み返したら1年以上はわりとしんどそうでバカかよと思った。体調を崩している時は動悸が止まらなくて、心臓の音がうるさいな、これがこの先ずっと続くのかと思ったら吐き気がした。ずっと吐きたいと思ってたし、吐きたいのは言葉であり温度であり絵であったりして、毎日作っているどうせゴミになるPOPとかではとうてい吐けないそういうので、ずっと上手に吐けなくてえづいてるばっかりだ。バカなのではっきり言ってくれないとわからない、つん裂くみたいに叫んでくれないと聴こえない、ノイズが無いときれいに見えない、気持ち悪くなきゃ気持ちよくなれない、火傷しなきゃ冷たさだってわからない、目がくらまないと眩しいそれも見えやしない。
歌ってる大森さんの髪の毛は心臓の色みたいでかわいい。お腹の中で剥がれ落ちる肉片みたいに内蔵全部吐いちゃうみたいに歌える彼女を見るといつもいつも羨ましくてたまらない、無意味な言い訳の言葉を何億重ねても届かない、重ねた塔をブチ壊さなきゃ君の指まで届かない、壊す手だての目安だけつけてとにかくはじめなきゃなって思うだけ思ってまだはじまってないから、今日こそはって思うんだ。
魔法じゃない君の音楽で新宿ロフトに犇めく白シャツの群れはゆめゆめかわいいピンクに染まって、大森さんは明日からまたがんばろーねと笑った。
惨めったらしい手作りの毎日をどうにか重ねてかわいいピンク色の内蔵を全部全部吐き出したら、最後に残る真っ白なたまごみたいなそれをいつか見たいな。それは明日でも死に際でもいいや。

2015

1.人間 銀杏BOYZ
2.三日月ロック その3 Spitz
3.魔法のバスに乗って 曽我部恵一BAND
5.フロントメモリーfeat.川本真琴 神聖かまってちゃん
7.終わらない歌 THE BLUE HEARTS
8.ビューティフルデイ キセル
10.新宿 大森靖子&THEピンクトカレフ
11.歌謡曲 大森靖子&THEピンクトカレフ
12.00.00.00 口ロロ
14.おあいこ ハナレグミ
15.水星 DAOKO
16.STAR TRAIN Perfume
18.これで自由になったのだ サンボマスター
19.DANCE MUSIC FOR ME!! 天才バンド
20.東京紅葉 野狐禅
21.これが私の生きる道 PUFFY 
22.全て身に覚えのある痛みだろう? 竹原ピストル
23.ゆるめるモ! たびのしたく
25.奇跡 くるり
26.ビューティフル 毛皮のマリーズ
27.マジックミラー 大森靖子


以上昨年お世話になった音楽でした。
クズ成人式、グラッチェ×グラッチェバスツアー、でんぱ組.inc×サンボマスターでんぱ組.inc×PUFFY、キラーチューン最終回、映画バクマン。アイドルマスターシンデレラガールズスターライトステージが楽しかったなあ、という一年でした。一昨年は「ハッピーエンドの先にも人生があるなあ」ということをよく考えていたんだけど去年は「バッドエンドの先にも人生があるなあ」とよく思った、そんで結局は循環してるんだなあということをでんぱ組.incPUFFYのこれが私の生きる道を歌っている時に思ったのだった。出来ることをやりたい、それは日の目を浴びないことや、すれ違う人におはようやありがとうを言うことだったり、友達を大事に考えることだったり、布団を干したりご飯を食べたりすることだったりするんだと思う。出来ることをやりたい。今年は大天才になるべく旅に出ます。またどこかで遭遇した際にはよろしくお願い致します!

日記っぽくしたかった

ビューティフル デイ

ビューティフル デイ


8月31日は日比谷野外音楽堂野音キセル2015を観に行った。その日はずっと小雨が降っていて、まわりがフェスに毎年欠かさず行ってそうなカラフルでオシャレなアウトドアファッション(カタカナが多い)に身を包んだオシャレカップルだらけで、なんの準備もして来なくて500円で買った明らかに100均以下のクオリティのカッパを着た私は心がだいぶボキボキになったけど、はじまったらそのカラフルな群衆も美しく揺れて、濡れた石の椅子、ステージの壁を照らす柔らかな照明、顔を湿らす雨粒も徐々に暗くなるグレーの空も、見た事ない鉄の板みたいな楽器から奏でられる音やギター、その滲んでく空気に融けていく辻村兄弟の歌声、その全部が美しく、来てよかったなーと月並みに思った。
以前グランジ遠山DちゃんがPerfumeのFAKEITになりたいと呟いており、わっっっかる…と激しく頷いたのだけど、それなら私はキセルのベガになりたい。「強くなったり弱くなったり 生まれて死ぬみたいに」というところが好き。宮沢賢治銀河鉄道の夜スピッツのスピカとキセルのベガの言ってることが好き。だれかの幸いの為ならば百ぺん灼かれてもかまわないようになりたいし割れものは手に持って運びたいし立ち止まったら雨上がるみたいに気付きたい。
生で聴くベガはそれは素晴らしかった。ライブが始まるまで感じてた居心地の悪さを忘れ、幸福そうに揺れる人々の人生を想った。

9月22、23日はドド博へ。
まず初日のドドん×スパローズのツーマンが宝物みたいに素敵でドドんに一生ついて行くことを固く誓う。オープニングのVから愛に溢れてて、本当にドドんはスパローズの事が大好きなんだな…っていうドドんちゃんの目線のあたたかさによる愛溢れる公演は他の誰にも創り出せないものだったと思う。スパローズのファンが観たいものを観せてくれて本当にありがとうございますと何度も言いたい!愛溢れるといえば石田セレクション早朝寄席も素晴らしかった!石田さんのプロレスファンな部分、かわいいアイドル好きな部分のバランスが絶妙で、甘いのとしょっぱいの永遠に食べられるみたいな、ずーっと観てられる1時間だった。
(モグフェスの芝セレクションもめちゃくちゃ良かったし、耐久ライブに限定しないでセレクションシリーズを通常興行でやってくれないかなKプロさん)
あっ客入れが全部でんぱちゃんだったのもどストライクに楽しすぎた…。次の耐久ライブはリンゴスターとのことで、ももクロ芸人トークライブとかあったらいいな~。

9月26日は父と待ち合わせてPerfume Anniversary 10days 2015 PPPPPPPPPP「LIVE 3:5:6:9」へ。長蛇のグッズ列に途方に暮れていたらさんのうたまよさんにお声をかけて頂きおつかいを頼ませて頂く(ありがとうございました…!)。無事買わせて頂き、ロイヤルホストで流星群ティアっち(天才ハガキ職人)と合流して3人でPerfumeの話をして、はじめてファンと交流出来た父がなかなかのご機嫌になったところで武道館へ。初っ端からFAKE ITでテンションが振り切れる!!本当にかわいくてカッコよくて大大大好きな曲…!!!ヤスタカ御大が書くツンデレな女の子の歌詞は本当にかわいい。Puppy Loveも大好き。私が今まで観てきたもので「スゴイ!!!」と思ったもののベストスリーに入るのがPerfume 4th Tour in DOME 「LEVEL3」 なんだけど、やっぱりPerfumeはエンタメとして最上級だと思う。観ていると宇宙に3人の女の子が浮かんでいるような感じがして、自分の胸にも宇宙が広がるのがわかる、そんでちょっとぼんやりしてしまう(本当にすごいものを観た時はちょっと途方も無さにぼんやりしちゃう)。
アイドルとしての個々の魅力、3人になった時の無敵さ、とんでもない次元のパフォーマンスのすごさ、映像、照明、全てが重なった瞬間のすごさは本当にテレビ越しとは比べものにならない。アンコールで披露した新曲は今迄とこれからが全部愛おしくなるような名曲で、あの空間全部が本当に素晴らしく自分の胸に広がる宇宙にスタートレインが走ってくのがわかった、確かに見えた。



夜に実家に帰って翌日母がやってるカフェに寄って色々話す。唐突だけど私は「本当にやりたいこと」が神様だと思っていて(変な宗教にハマっているわけではない)、その為ならどんな大事なものでも迷わず引き換えに出来るし、そのことを考えたら日常のやなことなんか本当になんでもなくて胸がすうっと落ち着くからやっぱり神様と思う、人とか物とか好きなことを神様だと思うこともあると思うんだけど、その場合それが失われたらきっと途方に暮れるから、これはめちゃくちゃラッキーなパターン。やりたいことだけ失われないように気をつければいんだから。でもほんとはそんなのなくても大丈夫なように出来てるんだけどね、才能もないし、でもいまはまだやりたいなあって思うからラッキーだなあ。

全てのクズ共のために

終わらない歌

終わらない歌

f:id:iyoku149:20150901005857j:image

なにかの節目の美しさにはっとすることがどんどん増えていくし全部が確信に変わる瞬間も増えていく。
スパローズ結成20周年公演クズ成人式がすごくすごくすごく楽しくて最高だった。
私はハマカーンがずっと好きなのだけどまさかのゲストがハマカーンキングオブコメディで、スパローズのネタも何本か観れる上ゲストがその2組って、凡そ考えうる限りで最高のメンバーによる最高以上のライブだった。
そこでの浜谷の振る舞いがまた私が大好きな浜谷はこういう浜谷だなあっていう格好よさで。最初の漫才で大和さんがワンカップをだらだら溢しつつ飲むんだけど、次に出てきた浜谷が、先輩が汚した舞台は後輩が綺麗にするに決まってんだろ!みたいな事を言って腕でごしごし拭くっていう。ああいう浜谷が好きだよ私は!
そしてなにより、スパローズが色んな人に御祝儀を貰う映像が圧巻で、ずっとずっとスパローズがみんなに愛されて愛されてしょうがない、そうだよねみんなスパローズ好きだよねっていうのをただ見せられる、そして芸人さんの粋な格好よさを見せられるものだった。矢部さん、華大、キャイ〜ン、バイきんぐなど錚々たる面子の返しがどれも素晴らしくめちゃくちゃ笑ったしぐっときた。
その後の打ち上げと銘打ったオールナイトトークライブもめちゃくちゃ楽しくて、朝まで続く夢は途方もなくきらめいて目が潰れるかと思った。スパローズがお客さん全員にドンペリとその日の飲食代を全部奢るという2度とないであろう大判振る舞い。偶々ブルーに光るシャンパンタワーの近くに座ったので、配る度時折手元に東京の雨みたいに溢れるそれを拭いてる時に思い出したのは、ハマカーンTHE MANZAI優勝後のトークライブで客席にばらまいた優勝商品の宝くじハズレ券。ああそうだよな、私が好きな人達はなにかを返してくれようとする、私達が貰ってきたものなんかに全然気付かないで、ぼろぼろと返してくれちゃおうとする人達だよな、いつだって充分すぎるくらいなのに全然気付いてくれないよな。
私が彼らを見れてるのは2年だか3年だかのものだけど、20周年の節目はただただ彼らがみんなに愛されてきた軌跡だったし、それを見せてくれて、やさしさを溢してくれて涙が出た。瞬間瞬間に立ち会えて目撃できていつも楽しい。
クズ成人式の終わりには終わらない歌が流れた、こんな時代だしなにがあるかはわからないけど今は確かにわくわくさせてくれる彼らのことがずっと好きだ。


毎日を美しくしたい

可能性

可能性

真夏の彩度のお台場に好きなアイドルとバンドのツーマンを観に行った、でんぱ組.incかがやきツアーファイナル、でんぱ組.inc×サンボマスター

1週間くらい前から体調をドン崩しており胃液はむせ返るし、人にも会ってないし楽しいこと嬉しいことも全くなく、自分の頭の中だけで毎日最悪のシチュエーションを繰り返してつまんない言葉しか生み出せない、とくに何があったわけでもないんなけどなんだかとにかくとにかくとにかく毎日気持ちが悪くってしょうがないし誰とも何も話したくないし誰にもわかって欲しくないし最低だ早くどっかに行きたいし、こんな体調でオールスタンディングとか不安だったけどどうにも揉みくちゃにされなきゃもうどうにかなりそうだったので薬を飲んで無理矢理出かけた。

電車を乗り換えて空の広いお台場、zepp前で村純達を見かけてドキドキする(村純は華がありすぎて遠くからでもすぐわかる/武道館一階からアリーナにいるのを見つけるくらい)。
コインロッカーに300円とバカみたいなリュックを詰めてしばらくぼうっとしてから入場して、案外前の方に行けてしまい胃の調子が怖いので柵前をキープして、嫌な事全部どうでもよくなってテンションがひっくり返るバカな期待だけ持ってその時が来るのを待った。
そうして期待通りに光るステージにあらわれたバンドはその空間を期待外れに最高にしてくれた。8割方でんぱ組のファンで溢れかえるぎゅうぎゅうのフロアに向かってボーカルの山口隆が「あなた達の毎日を誰にも笑われたくないんですよ」と言い放ち、誰にも君のことはもう笑わせないんだよと歌う。こんなに1対1での肯定、無遠慮にズカズカと胸の内に入ってくるMCは観たことがなかったので涙が出た。
「君の毎日は全部かっこいいって教えてあげたいよ(ロックンロールパラダイス/大森靖子)」みたいな、「君の未来を明るく照らすなんてお茶の子さいさいさい(サクラあっぱれーしょん/でんぱ組.inc)」みたいな、なんで私の事なんにも知らないのにそんな勝手に言い切れるの?っていうその暴力的なまでの肯定で救われる人がいったい何人いるだろう、そんぐらい言い切ってくれないと多分もうダメなんだ、毎日頭の中にいる不特定多数のなにかに否定されてもう疲れきってるんだ。
悲しみで花が咲くものか、いうフレーズに突きあがるペンライト。盛り上がるオーディエンスに向かって山口は「死なないでください」と言う、ロックンロールイズノットデッドでみんな踊る。ここにいる今この美しさを共有する全員が、毎日のなかで死にたいと思う瞬間を持ち合わせているのかもしれないと思うと、誰の毎日も肯定される、その光景は世界で一等美しかった。
でんぱ組のセットリストも最強に攻めててかっこよくて楽しくて、揉みくちゃになりなかがらたまにふわっと見える夢眠ねむさんは最高に可憐だった。私の理想の女の子はいつも最高にかわいくってかっこよくって最高にきれい。
きれいなものが好きだ(っていうのは、好きなものとか人とかはいつでもどんなに淀んだ目にもきれいに映るってことなんだけど)。きれいな光景をたくさん観せてくれるでんぱ組.incのことがたまらなく好き。
私は私を淀ませる全ての怪物から全力疾走で逃げなくちゃいけないって最近ずっと頭で繰り返しててうんざりしながらもう逃げきれないかもって思ってたけどバカだな逃げ切るよ、無遠慮に肯定されるそれは誰にバカにされてもどんなにみっともなくても毎日最高に美しいよ。

水曜日


がらんどうの新しい部屋に荷物を詰め込んで洗濯物のにおいがしてきた時「この部屋にあと何年住むんだろう」とはっとして、ビジョンのなさ、同じような明日がもしかしたらこの先何年も続くこととか考えたら何の気なしにTwitterとLINEのアプリを消して、誰もいない部屋も青白く光る照明も冷蔵庫の音も、ベランダから見える幽霊みたいにぼうっと聳え立つゴミ処理場の白い煙突も、私を淀ませる全ての怪物からこれから先ずうっと逃げていかなきゃいけないよってニヤつくから汚い言葉をおまじないみたいにして頭の中で繰り返した。汚い言葉を忘れる瞬間だけをずっと待っている。
喉奥に砂時計が詰まってて、その中を重い砂が行ったり来たりしてるんだと思う、上が楽しさとか幸福とかで下がつらさとか嫌悪とか執着とかで、この砂時計がひっくり返る瞬間だけをいつも待ってるんだけど、ひっくり返った瞬間から砂は落ちてくから、だいたい3日もすれば身体が重くて歩けない。あんまり重いから粉粉にしちゃいたいけど案外頑丈だから壊れない。
やついフェスで峯田が歌った新曲がBABYBABYのアンサーソングみたいのだったんだけどはっきり「バッドエンド」と歌っていて、BABYBABYがバッドエンドだって事にはいつも気が付かなかったけどあんまりはっきりさせるもんだから畜生と思った。
怪物から逃げきるのがいつも難しくって自分が間違ってるのだけはっきりわかる。淀んでくそれが肯定されて軽くなる瞬間だけをいつもはっきり待っていてバカだけど、でもひっくり返し方をすっかり忘れてしまって自分じゃもうひっくり返せないから、じゃあもう全部いいや。

東京の空を見上げる


やっぱり東京が好きだ。
予備校の先生が、今考えると別段尊敬出来るような人ではないなと思うんだけど、なんにも考えてこなかった自分には東京のアートディレクターというだけで人生ひっくり返るくらいの衝撃で、腹立たしいけど存分に影響を受けた。先生はサニーデイ・サービスが好きだった。東京への変な執着と羨望で真似して聴いて大学生になってライブに行こうと思って予備校の先輩と行ったのがやっつん主催のイベントで、サニーデイはもちろんだけど、その日出ていたandymoriやっつんも一瞬で大好きになった。

お笑いのライブにバンバン行くようになり、あいまにやっつんのDJイベントにもちょいちょい行くようになって、ももクロでアイドルも好きになって、やついフェスが出来てこんな天国ほかにないなってくらい毎年楽しく、今年も行ってきて、今年が1番楽しかった。
今年は2日目に渡っての開催で、例年より色々観れたのもあり、なんでやっつんのイベントがこうも多幸感があり琴線にビシバシ響くのか、それを実感する瞬間に何度も出会えた。
渋さ知らズオーケストラのパフォーマンスとそれに熱狂するエビ中ファンという光景がこのフェスを象徴するかのようだった。
最後に指揮者である不破大輔が、始終全力で盛り上げたオーディエンスに「一緒にコンサートを作ってくれてありがとう」と何度も何度も何度も言った。もうこれが答えだと思ったし、私はやっつんのイベントのこういうとこがきっとずっと好きだなあ。
エビ中のライブを袖で観てたちゅうえいが引っ張り出されて歓声を浴びる姿もかっこよかった。それと対照的にその日出番も無いのにお笑いステージの楽屋(客席から結構見える)でデレッデレの顔でエビ中に声をかける職権乱用しまくりの鬼ヶ島野田氏(私はこれを後世まで語り継ぎます)。
O-EASTに響き渡るゴッホピカソに捧げる歌の大合唱とダイブする永野さんとか、唇に血が滲む小宮とか、全部ちょっといつもとは違うイレギュラーな楽しさでそういう非日常って、芸人のこともアイドルのこともミュージシャンのことも月並みだけどみんなのことが大好きだと思えるとても多幸感溢れる楽しい楽しいお祭りなのでみんな来たらいいです。峯田が「カオスってきれいだね」って歌うように、好きなものが交錯する瞬間って最高に美しいし東京だなって思う、パチンコ屋の爆音みたいなコンクリートの上にぶちまけられたガソリンみたいな日高屋の床のヌルついた光みたいな虹色の美しさをいつまでも信じたい。
一昨年だかにハマカーンの後の出番だったandymoriの小山田君が「ハマカーンおもしろいなあ」って言ってくれたのが忘れらんないしきっとこれからも忘れらんないんだろうな。

それはそうと才能が無かったから今月で家を出る、今日こそはって思わないとどうにもやってらんないので古いマンションの窓から見上げる東京のあれが今よりちょっとでも輪郭がハッキリしたものであればいいしちょっとでも笑ってくれたらいいし、どんなにみじめでももういいや。ノイジーな今があるならみじめさを与えてくれた先生はつまんないけど恩師だと思うんだ。